Blog・News「佐世保市」の歯科医院アキラデンタルオフィス
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ホームページ新規公開につきブログを再開いたします。(以前のブログにつきましては http://akiradentaloffice.seesaa.net をご参照ください。)
今回は一層佐世保市で歯科診療を行いたいという思いに至った経緯について触れてみたいと思います。
現在の私は自院アキラデンタルオフィスの診療や経営に加え、(一社)佐世保「市」歯科医師会の医療福祉委員会活動を多く行っています。以前は(一社)長崎「県」歯科医師会の地域福祉委員会活動を行っていました。「県」の歯科医師会の活動は高齢者歯科、障がい者歯科、高次歯科医療などにおける県下の基幹病院と歯科診療所の連携、歯科医師会会員歯科医師の訪問歯科診療などに関わる技術の習得、行政との話し合いなどがありました。
県下を対象とした歯科医師会の活動は多くが国の保健政策が県に下りてきたものです。高齢化社会に対しての歯科医療の基盤作りが多いものでした。歯科医師会の先生方のご尽力で現在も着々と進んでいます。
私も当時はこれらの必要性を痛感し、日々の診療に加え、県の歯科医師会活動に邁進しました。しかしながら、ある時、残念な事実に当たりました。長崎県・長崎県歯科医師会の歯科における介護福祉や連携の活動は長崎市に反映されることは多々あっても、佐世保市やその他の郡市に必ずしも反映するものではありませんでした。
これは特に作為的でも恣意的なものではなく、先鋭的な長崎市の歯科の先生方と全国的にも有名な回復期病院との連携、県の保健福祉部との繋がりや医師会や薬剤師会との繋がりなど、それらが私たち佐世保市より「密」で連携環境が整っていることが挙げられます。特に看護師やセラピストなど多職種の先生方との連携や歯科への理解などが佐世保市の連携環境より進んでいるのではないでしょうか。
また佐世保市の歯科医療の環境において、それらの連携がまだ「密」でないことで「国の施策に準じた改善目標の数値」が改善されていない、と考えられる問題もいくつかありました。特に介護福祉分野において私が考える佐世保市における歯科医療の問題点は以下の通りです。
1、介護老人福祉施設などにおける歯科検診が行われていない
→ 歯科検診がされないことにより、口腔内の汚染や食事困難に陥るため、誤嚥性肺炎や低栄養に陥りやすい
2、長崎市に比べて佐世保市は居宅療養管理指導などが1/3程度にとどまる
→歯科診療が在宅患者に行き届いていない可能性が高い
3、歯科受診勧告がケアマネージャーや訪問看護師など多職種の方々よりされていない。
→ケアスタッフや多職種の方々の多忙さと個人負担増を考慮して歯科受診を抑制している可能性が高い
私の父は先日急逝しましたが、もし自らの親兄弟・親戚が在宅医療になった場合、自宅では満足な歯科医療が受けにくいのではないかと考えさせられています。私は歯科医師会の中でもそれらの問題を解決しなければいけない作業部会にいます。この佐世保市における歯科診療を受診する環境を改善できるように方面に働きかけていきたいと考えています。
また、最近は私はこの佐世保という地に対して愛着を一層感じています。友や仲間、家族と過ごし、亡き父や先輩方にこの美しい土地で育てていただき、幸せを享受しています。私の亡き祖父も他県で歯科医師でしたが、「歯科」という職種・業界と「佐世保」という土地に育てられ、今の私があることを考えると、歯科医療でこれからの佐世保で貢献、次世代につながる何かができるのであれば、それは恩返しになると思っています。
ですからいつでも歯科のみならず、様々な情勢に目を配り、人の話・諸先輩方の話を聞き、対策を講じられるように心がけています。考えること全部を実現することはなかなか難しいものですが、皆にとってこの地が辛い場所になることだけは避けたいと思っています。いつでも皆にとってこの地が良い場所であるように願って。
目 聡く
耳 聡く
考え 深く
心より地域のために医療を
これがアキラデンタルオフィスのモットーになっていきます。
*写真は世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の12遺産のひとつ、黒島天主堂です。2年前の改装前に撮影させていただきました。歴史や文化、自然に溢れる佐世保市を子どもたちにも忘れないでほしいと思います。