Blog・Newsスタディグループと会員発表を通して
クリックして拡大
Close
佐世保市には臨床歯学研究会(通称:臨歯研)という歯科医師の勉強会があり、講師を招聘して研修会を開催したり、会員発表を行っています。先日も会員発表があり私は二人の演者のうちの一人でした。
*この症例の患者さんの写真の提示に関しては事前に許可をいただいています。
*自由診療レイヤードジルコニア1本¥65,000-(税別)×2
*スライドタイトルの「ゼロから始める〜」は倉富覚、先生へのオマージュから付けてあります。
クリックして拡大
Close
自由診療というのは費用的な負担が大きくなるもので、私もカウンセリングの時にハッキリと、
「ほとんどの方が保険診療で治療されます」
「必ずしもみなさんがされる治療ではありません」
…と必ずお話ししています。
ではなぜ自由診療の話もするのか?
私自身もどこかのお店に行けば当然、客になりますが、、、
さて、みなさん、店員さんが他のお客さんにはよく説明をしてくれていて、自分には説明してくれなかったらどう思われますか?少し残念な気持ちになりますよね。
これは当院での経験的な話になりますが、よく患者のみなさんが言われるのは、「説明を受けたことがなかった」ということです。ですから、まずはカウンセリングとして現在の状態や今後の口腔内の変化などについてお話をさせていただき、治療方法をお伝えします。実は自分はきちんと治すのであれば、良いものを入れたかったのに、、、という方もいらっしゃるのです。
クリックして拡大
Close
今回の臨歯研の会員発表ではセラミックを希望する患者さんの心理や医院のカルチャーにも少し触れました。(何を言っているんだ、あいつは、とも思われたかもしれませんが。。。)
それ以外はセラミック作製、支台歯の形成、使用器具などについても発表させていただきました。ちなみにこの写真のMARY DIAのバーは商品名が今は違っています。昔から当院はセラミックを行っているので、在庫があり、古いパッケージとなっています・苦笑。
クリックして拡大
Close
このスライドは透明度について少しお話をさせていただいたものです。昨今の歯科において修復材料の進歩は目まぐるしく、新しい材質が開発され良くなっていってますので、これらの審美的な治療について歯科医師や歯科技工士は多くの技術を学ばなければなりません。
一方で学術的な面だけではなく、従来の知識と技術と組み合わせていかねばならないことも多くあります。「カンどころ」と言って良いと思いますが、各社が出している製品により、特にレイヤリングにおいては色調、透明度、彩度の表現方法は大きく違ってきます。
ですから新しい機器が良い性能とは限らず、すぐに皆にとっての良い結果につながるのではありません。結局は「人」の力、認識が甘かったり、機器を扱いきれず、施術者(歯科医師)とラボ(歯科技工士)のテクニック・センスがプアーだとどんなに良い機器・性能でも、歯の色や強度が出せずにスポイル、つまり無駄にしてしまうことになります。
オール・セラミックは術者(歯科医師)の①支台歯形成(歯の削り方)、②色調、③咬み合わせ・強度・材料の選択、などの微妙なバランスの上に成り立ち、ただ単に金額・費用負担のみで選択できるものではありません。適応によってはお断りする場合もあるのです。
私たち歯科医師は常に知識を確認します。またこれらのスタディグループの研修会や会員発表、歯科医師会における活動を日常の臨床にフィードバックし、地域の歯科医療と社会に貢献できるものと考えます。